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在宅死の希望はかなわない?

7月6日に厚生労働省から在宅医療について、発表がありました。
全国からのデータを市区町村別で集計・発表したのは今回が初めて、とのこと。
調査結果は、2014年の人口動態統計などを利用し作成したもののようです。

調査結果によりますと、「人口20万人以上の都市における在宅医療の体制が整っている自治体医療機関の少ない過疎地で、在宅死の割合が高くなる」ことがわかりました。
2014年に在宅死した人の割合は、全国平均で12.8%でした。
人口20万人以上の都市における在宅医療の体制が整っている自治体で、最も割合が高かったのは、神奈川県横須賀市で22.9%。全国平均よりも10%も高い割合です。
医療機関の少ない過疎地では、最も割合が高かったのは、東京都神津島村(伊豆諸島)でなんと54.8%。それに続くのは鹿児島県与論町の50.0%と同じく離島でした。
人口が20万人以上の都市で比較した際、在宅死する人の割合は、最大で3倍近い開きがありました。
この開きについては、24時間対応で往診している在宅療養診療所の数・体制などが影響していると考えられます。
神奈川県横須賀市_22.9%(人口:416,491人)
鹿児島県鹿児島市_8.0%(人口:607,169人) ※第1回全国在宅医療会議(平成 28 年 7 月 6 日)より

厚生労働省は、今後これらの結果や個人の在宅死への価値観を含め、詳しく分析するとのこと。
2011年に内閣府が行った「終末期の療養場所に関する希望」についての意識調査では、「自宅での療養をしたい、続けていきたい」という方が63.3%いるとしています。
(内訳)
・自宅で療養して、必要になればそれまでの医療機関に入院したい 23.0%
・自宅で療養して、必要になれば緩和ケア病棟に入院したい 29.4%
・自宅で最後まで療養したい 10.9%

人口が多く、在宅医療の体制が整っている地域に住んでいれば、希望に近い最後を迎えることが出来るかもしれません。
しかし、そうでない地域では選択肢が多くなく、病院・介護施設にやむを得ず入院している、というケースも少なくないでしょう。
結果として、入院の長期化や望まない終末期を迎えることになってしまっては、本人だけでなく家族にも負担がかかります。

近い将来、今以上に身近で重大な問題になる話ですので、ぜひ効果的な対策をたてていただき、希望する人が自宅での最後を迎えられるようになってほしいです。

 

2016年07月19日カテゴリー:医療全般