ローザス医療ニュースブログ

看護師求人の看護プロ > ローザス医療ニュースブログ > 介護 > 【知っておきたい】医療療養と介護療養の違い【転職の秘訣】

【知っておきたい】医療療養と介護療養の違い【転職の秘訣】

医療療養と介護療養の違いについてご説明します。

その中でも、特に看護師さんが耳にする機会の多いと思われる「医療療養病床と介護療養病床の違い」についてご紹介していきます。

療養病床の区分として聞くことが多い名称だと思いますが、そもそも医療療養病床と介護療養病床は、保険制度上の取り扱いに於ける違いです。

では医療療養病床と介護療養病床、それぞれの看護師さんの仕事内容に何か違いはあるのか?そこに重点をおいてご説明していきます。

お仕事を選ぶ際の参考になればと思います。

——————————————————

【トピックス】

①医療療養病床と介護療養病床の違いって?

②看護師さんの仕事で違いはあるの?

③療養病床でお勧めの求人は?

——————————————————-

①医療療養病床と介護療養病床の違いって?

医療療養病床と介護療養病床の違いは、簡単に言ってしまうと「入院の際に適用される保険が、医療保険なのか介護保険なのか」の違いです。

それぞれの病床は、医療保険・介護保険の制度に基づいて運営、管理されております。

この規定に基づくのであれば、本来医療療養病床には、リハビリテーションを必要度が高く在宅復帰を目指す患者や、一般急性期を脱し、より医療依存度の高い慢性期・終末期の患者が入院すべきであり、介護療養病床には、医療機関による監視が必要であるとは言え、病状が安定しており介護的な処置を主に必要としている患者が入院すべきであると言えます。

しかし、現状ではそのように医療療養病床と介護療養病床ではっきりとした区分けがされておらず、一部の医療療養病床には、要介護度・医療依存度の低い、所謂「社会的入院」と言われる患者が多くいる事が明らかになっています。

これは、介護保険制度が発足した際に、厚生労働省が医療療養病床と介護療養病床のそれぞれの理念や目的を明確にしなかった事が大元の原因であると言われています。

しかしそれ以外にも、診療報酬改定による一般急性期病棟の在院日数の短縮や、高齢者社会化による要介護者の急増など、様々な原因が重なって現在に至ると言えるのかと思います。

このことから、数年前より介護療養病床を廃止し、介護老人保健施設や特別養護老人ホームへと転換すべき、という議論がなされているのですが、結局なかなか転換が進まないことから、以下の措置が取られました。

①現状の方針を維持しつつ、現在存在する介護療養病床に関しては2018年3月31日まで転換期限を延長する。

②平成24年度以降の、介護療養病床の新設は認めない。

これにより、介護療養病床は今後減床してく流れであると言えます。

 

②看護師さんの仕事で違いはあるの?

医療療養病床と介護療養病床に於いて、看護師さんのお仕事内容として大きく異なる事はあまりない、というのが実状です。

本来であれば、医療療養病床の方がより医療依存度の高い患者が入院しているという点で、医療療養病床では医療行為が多くなり、介護療養病床では医療行為と言うよりは、日常的なケアがメインになってくると言えると思います。

ただ、介護療養病床においては、社会的入院も含めて長期入院患者が多く、ターミナルケアや看取りが多くなる事もあります。

とは言え、現状では医療療養病床に入院している患者さんでも、そのままターミナル期に入ってしまう事もあるので、やはり医療療養病床と介護療養病床での看護師さんの仕事内容の違いが明確にあるとは、一概には言えないと思います。

 

③療養病床でお勧めの求人は?

療養病床でお勧めの求人は、ひとつは板橋宮本病院です。

全180床、完全療養型の病院です。

介護度が高く自立していない人の多い病院で勤務時間中は比較的忙しい病院ですが、お給料は高めです。

慢性期の病院での経験がある方で、給与アップを考えている方にはお勧めできます。

もう一つは長生病院です。

120床の病院ですが、医療療養病床60床、介護療養病床60床とに分けられています。お休みが多く、残業も少ない事がお勧めポイントです。

療養病床はイメージとしてゆったりと働ける、と思っている看護師さんが比較的多いですが、現状の療養病床では介護度・医療依存度共に高い患者さんが増えてきており、勤務時間中はとても忙しい、という病院が多いです。

間違ったイメージで安易な転職をしない為にも、コンサルタントにしっかりご相談して検討して頂くのが良いと思います。

 

2015年12月02日カテゴリー:介護, 医療全般