ローザス医療ニュースブログ


プラシーボ

こんにちは。
看護プロの吉場です。

少し前に、
アルコール依存症 飲みたい衝動、薬で抑える
という記事が日経電子版に載っていました。

アルコール依存症の患者は約80万人、
疑いがある人は440万人程という、人ごとではない疾患ですが・・

先日、お会いした精神科の看護師さんも、「アルコール依存症は本当に怖い!」とおっしゃっていましたしね。。

お酒を飲みたいという欲求自体を抑える新薬が登場した!
というニュースがあったので読んでみた所、
何より興味をひかれたのは臨床試験の結果についての記載でした。

禁酒の効果を確かめる臨床試験では、
半年に相当する24週間、新薬を飲む163人と、薬効のない偽薬を飲む164人で
その効果を比較したそうです。

で、結果は
偽薬のグループで完全に飲酒を断てた人の割合は36%、
新薬のグループは47.2%だったそうです。
この結果で、「薬の効果が出た」と結論づける意見がありました。

偽薬と新薬の効果の差がそれほどあるように見えず、
偽薬の効果の高さに逆に驚いてしまいました。
これで薬の効果が出たと言えるんだと、何だか納得できない部分もあり・・

人の思いこみや物事の捉え方って、その人の行動に想像以上に影響を与えるんだなと
思ったのが率直な感想です。
薬も大事ですが、そこを改善することにも目を向けるべきだなと。

病は気から、逆も然り、ですね。

2013年08月20日カテゴリー:雑談