ローザス医療ニュースブログ


株式会社と病院経営

こんにちは。
看護プロの野澤です。

前回、「民間企業がインドの病院運営に進出!」というテーマで書きましたが、その後、株式会社と病院経営について気になったので調べてみました。

■日本における株式会社の病院経営
株式会社に病院の新設が認められていないのは、主要先進国の中では日本のみだそうです。
2005年に一度、解禁の動きが出たが、結局頓挫していましました。。。
しかし、実は1社だけ実現した会社があるそうです!
バイオマスタ―社(ただし、自由診療で美容系のみ)

■では、一部の企業立病院はなぜ存在するのか?
医療法施行(1948 年 10 月 27 日)以前に既に株式会社により病院または診療所として開設されていたもの等については株式会社による病院経営が認められており、2005 年 4 月末時点で 57 の株式会社立病院が存在。
会社の経営者や役員、従業員とその家族の健康管理を目的として設置されたもので、企業の健康保険組合関連がほとんどです。

■そもそも株式会社が病院運営するメリット、デメリットは何なのか?
(メリット)
・資金調達の多様化(自己資金、銀行からの借り入れだけでなく、株式、社債の発行が可能に)
・医業と経営業の分離による、効率と効果の最大化
・市場原理の導入によるサービスの向上

(デメリット)
・利益の上がる領域への特化、上がらない領域からの撤退
・過剰診療(不必要なオペ、大量な投薬、入院日数の長期化など)の横行

このデメリットが、日本の株式会社参入を止める要因のようです。
ただし、デメリットは一般的な医療法人でもたまにやってしまっているところが記事になっているので、株式会社だけのデメリットでない気がしてしまいますが。。。

■今後の流れはどうなるのでしょうか?
議論はなかな進んでいないようですが、2007年に社会医療法人(救急、小児、産科、僻地などの不採算部門を担う&BS/PLの公開化の代わりに税金優遇&社債発行OK)が制定されたことにより、一歩進んだものの、今後はTPPの進み具合によるかと思います。
アメリカ(特に最大手のHCA社を筆頭に)は規制緩和を日本政府に要求。それに対する日本の医師会猛反発という対立構造です。

■私の個人的な見解
医療法人がよい、株式会社がよいといった二項対立の考え方ではなく、
・「崇高なポリシー」と「利益のコントロール」を併せもった運営ができる人にいかに任せていくか(JALの稲盛さん介入の例のように株式会社だからうまくいく、いかないの問題ではなく、結局はトップの示す方向性によってかわります。実際に医療法人でも両面を併せ持った方々たちもいらっしゃいます。)
・医療法人の枠の中で株式会社で経営ノウハウを持った人を送り込むこと(セコム系もこの手法を使っています。)
つまりは、人材の流動性を高めることが直近での方向性なのではと思いました。

今後のセコムさんの動きなど、引き続き追っていきたいと思います。

看護プロ 野澤

2012年08月10日カテゴリー:未分類