ローザス医療ニュースブログ


看護師の時給/地域格差で2.3倍!

非常勤で勤務をする際は、給与は時給で支給されるケースがほとんんどです。
時給だからこそ、100円も違えば積もり積もって大きな違いがありますよね。
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■埼玉 2,800円/鳥取 1,180円
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これは都道府県立の特別支援学校に、非常勤として勤務する看護師の時給です。
埼玉県と鳥取県で約2.3倍の開きがあります。
 埼玉県の看護師求人の倍率は、2.70倍。鳥取の看護師求人の倍率は2.55倍。ほぼ同じですね。
人が集まりにくいから給与を高くし、募集を増やそうということであれば納得できます。
しかし、求人倍率がほとんど変わらないのであれば、なぜ待遇面にこんなにも差が生まれてしまうのでしょう。
 
ちなみに、全国で最も看護師の求人倍率が高いのは愛知県で4.11倍。低いのは青森県で0・99倍。
この2県では、特別支援学校での雇用は常勤(正社員)しか受け付けいていない。
 

 
昨年2015年には、鳥取県の特別支援学校で勤務をする看護師6人が一斉に辞職をするというニュースが話題にもなりました。
お金だけの問題ではないと思いますが、重い責任に見合っていない報酬だと感じられれば、退職を考えるのは当たり前のことですよね。
 
昨年2015年度の最低金額は愛媛県で1,104円とされていましたが、改定され1,234円となりました。
愛媛県は改定にあたり、「経験豊富で優秀な人材を確保するため」と話しています。
県ごとに違うのであれば、場合によっては転居などを考える方もいらっしゃるでしょう。
人材確保のため、高給与を設定すること自体は当然のことだと思うので、愛媛県の看護師の待遇が改善されたのは喜ばしいことです。
 
事実、不名誉なワースト1位になってしまったことで、鳥取の特別支援学校に勤務をする看護師に取材をした記事もありました。
その中では、「ボランティアのようだ」と不満をもらす看護師の方もいらっしゃったようです。
業務負担に見合っていない報酬に対して不満をもらしているものが見受けられました。
 
特別支援学校で勤務する看護師の業務は、胃ろうやたんの吸引、排泄介助など、障害がある児童たちの命に関わる「医療的ケア」を担っています。
専門家は「自治体ごとに大きな差があるのは好ましくない。改善が必要」と指摘しています。
個人・法人が経営するの病院やクリニック、株式会社系列の介護施設であれば、待遇に差が生まれるのは当たり前ではありますが、都道府県立の特別支援学校で約2.3倍の時給差が生まれてしまうのは確かに問題ですよね。
もちろん、財源や予算が同じではないので、しょうがないと言えなくもないのでしょうが。
これ以上は、人口や地域税収なども関わってくるので割愛させていただきます。
 
では、また次回。
 

 

2016年09月23日カテゴリー:看護プロ