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通信制看護師養成への入学要件の経験3年短縮・・?

働きながら通信制課程で正看護師を目指す、准看護師の方に朗報です。

これまでの看護師学校養成所(通信制課程)の教育は、准看護師として10年以上の業務経験があることが入学資格となっていましたが厚生労働省は経験年数を短縮する案を発表しました。
具体的には、「看護師学校養成所の通信制過程」について、2018年度から入学資格が「准看護師として10年以上の業務経験があること」から「准看護師として7年以上の業務経験があること」へ短縮されます。

業務経験が短縮される一方で、教育の質を維持するために、通信制の課程における看護師の資格を持つ専任教員を原則「10人以上」必要とすると改正しました。
しかし、現状専任教員を確保することが難しい小規模の学校養成所もあるため、入学者の定員が300人以下である場合は「8人以上」必要とするとしています。

今回の省令改正の内容は下記のとおりです。

(1)看護師学校養成所のうち、通信制の課程の入学・入所要件として必要な准看護師としての業務従事年数を、10 年以上から7年以上に短縮する。

(2)看護師学校養成所のうち、通信制の課程における必要教員数について、看護師の資格を有する専任教員の数を、現行の7人以上から10人以上(ただし、学生又は生徒の収容定員が 300人以下の学校養成所にあっては、8人以上)とする。

では、そもそも、なぜ今回の改正に至ったのでしょうか?

今まで、准看護師の方が正看護師になるには下記の方法がありました。

①3年制の定時制看護学校へ進学
②2年制の全日制看護学校へ進学
③2年制の通信制課程(准看として10年以上の実務経験が必要)へ進学

①と②正看護師の免許を取得するには通学するために一定数の”時間”が必要であり、フルタイムで勤務をしながらだと学費も高く金銭的に負担がかかるので、両立が難しいと言われています。
その一方で③の通信制課程の場合、自宅で学ぶ通信制のため、働きながらでも取得することができ効率的との事で、近年③の通信制課程の進学を選択する方も多いそうです。

この通信制課程は、2004年4月に創設されました。
その後、約10年の時が経っていますが、近年では学校養成所の数や入学を希望する人が減少傾向にあります。
逆に、今後迎えるであろう超高齢化社会に向けて、必要な医療・介護サービスは増えていくことが想定されます。
そのような中で看護師の必要性は高く、看護師の数を確保する事が重要な課題であると考えられました。

こうしたことを踏まえた上で、正看護師を増員させることを目指し、通信制課程の入学資格である准看護師としての業務経験年数を短縮し、教育体制を手厚くするなどの改正に至りました。

今回の改正は、人手不足に悩む病院や看護師を目指す准看護師の方からは、喜ぶ声が多数上がりました。
しかし、一方で、業務経験不足により看護の質が低下するのではないかと懸念する声もあります。
日本看護学校協会は卒業時までに求められる、スキルなどの水準を一定にするため、看護師の方本人が定時制・全日制・通信制の養成形態を選択する事が出来るようにすることや、入学緩和する場合は教育課程の改正が前提条件であると意見しています。

実は、この省令が施行された後3年を目安に、看護師学校養成所に入学する生徒の数の動向や教育の内容の見直しの状況等を観察した上で、さらに今後、「准看護師としての業務経験」を「5年以上」に短縮できないか、文部科学省と厚生労働省で検討することになっています。

2016年08月27日カテゴリー:医療全般