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ピロリ菌感染の慢性胃炎、保険適用へ

こんばんは。看護プロの笠木です。

今日取り上げるニュースは、胃がんの原因になるとも言われているピロリ菌、
そのピロリ菌の除去治療が、より広く、保険治療の適用範囲として
認められたというニュースです。

ニュース

 

そもそもピロリ菌とは、人間の胃に住みついて、慢性胃炎や十二指腸潰瘍、
胃潰瘍を引き起こす細菌で、2010年の調査では、60歳の日本人の約8割が
感染しているとされた細菌のことです。

これまでピロリ菌を除去するための薬剤治療は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍など、
より進行した症状でしか認められていませんでしたが、
今後は、もう少し軽い症状である、慢性胃炎でも適用が認められるため、
ピロリ菌の早期除去が促進され、
結果、胃がんの予防にもつながることが期待されています。

もちろん、ピロリ菌に感染すると、100%胃がんが発症するというわけではないのですが、
一説によれば、ピロリ菌が陰性である人は、ほとんど胃がんになることはなく、
陽性である人は200人に1人が、胃がんを発症するとも言われています。

日本人に胃がんが多いのは、ピロリ菌が陽性である人が多いからとも言われており、
その意味で、今回の厚生労働省の決定は、とても良い決定であると言えるでしょう。
実際、一足早くピロリ菌の除去に力を入れていた夕張市では、
その前後で、住民の胃がんによる死亡率が急速に低下したという実績もあるそうです。

元々、以前から保険適用の必要性は訴えられていたようですが、
感染者があまりに多いということもあり、財政的な負担が大きくなり過ぎるという理由で、
これまで保険適用を見送られていたと聞きます。

確かに、高齢者が増え、医療費が雪だるま式に膨らむ状況では、
なかなか負担の重くなるような決定をすることは簡単ではないと思いますが、
こうした大きな効果が期待できる、予防施策は、積極的に進めて欲しいですね。

 

ま、そのためには、まず進めるべく政策は禁煙の促進でしょうか。。。
オヤジには肩身が狭い世の中です。

 

 

2013年02月26日カテゴリー:医療全般