ローザス医療ニュースブログ


ニュースの伝え方

こんにちは。
看護プロの柴崎です。

今朝のyahooニュースに、こんな記事がありました。

所得で医療サービスに差、肯定が半数-12年版厚生労働白書

要約すると
1.「所得の高い人は、所得の低い人よりも、医療費を多く払って、よりよい医療サービスを受けられる」という見解に対して「正しい」「どちらかといえば、正しい」との回答が49.6%。この数値は、ほかの先進諸国を上回る。
2.自分が生涯で負担した額よりも、少ない額の給付しか受けないと考える人が60%。
3.今後の社会保障のあり方について、負担増を認める人が、全体の50%。

ということになります。
厚生労働白書が言いたいことをシンプルにまとめると
「みんな、負担増は致し方ないと思っているっぽいですよ」ということ。

ただ、こういう白書は「先に結論ありき」のケースが多い気がしますね。
白書という割には、アンケートの取り方に偏りがある場合は、特に怪しい。

ちなみに今回の白書は、これ。


今年2月28日から3月1日にかけて、インターネット上で実施。成人男女3144人から回答を得た。

インターネットで調査したら、まず20~40代が中心。
70代以上の人なんてほとんど入ってこない。
70代以上の人にアンケートを取れば、まったく異なる結果が出るはず。

それを微妙に意識してか
小宮山厚労相は「国民、特に学生をはじめ若い人たちが、社会保障について知識を持って議論するために役立つものになっている」と強調した。そうです。。

でも、ニュースの最後の一文なんて、みんな深く考えずスルーしますよね。
このニュースが話題になるとすれば
「意外にみんな負担増に前向きなんだ」というイメージのみ。

個人としては、その方向に賛成ですが
こうやって世論は少しずつ誘導されるのかと
ちょっと怖くなってみました。

2012年08月29日カテゴリー:雑談