ローザス医療ニュースブログ


iPS細胞と山中さん

こんにちは。
看護プロの小澤です。

みなさんは「iPS細胞」を聞いたことがありますか?
ヒトの皮膚から出来る細胞で、
さまざまな種類の細胞に変化できる能力とほぼ無限に増殖できる能力をもっていて、
失われた人体組織を再生することが出来るのではないかと注目されています。

今は作成方法や安全性、医療応用の指針作成などが進められている状況のようですが、
そんなiPS細胞で新しい動きがあったようです。

本日付の読売新聞に
「iPSで「神経のもと」作製、脊髄損傷治療も」
というタイトルの記事が載っていました。
それによると、iPS細胞(新型万能細胞)を使って、
脊髄損傷のマウスを治療することに慶応大学の岡野栄之(ひでゆき)教授らが成功したそうです。
治療効果は約4か月後も保たれ、がん化もみられなかったそうで、
iPS細胞を用いた再生医療の成功例と呼ぶことが出来るようです。

9月5日、最初にiPS細胞をつくり出すことに成功した京都大教授の山中伸弥さんが、
京都市内の中学校で講演会をされたそうです。
その中で山中さんは
「数年後にはiPS細胞から網膜の細胞をつくり、
視力に障害がある人に実際に移植して、治療効果を確認する研究が始まるだろう」

と述べられたそうです。

失われた人体組織を再生することが出来る―
そんな時代が近づいているようでワクワクしますね。

ちなみに上記の講演会の中で山中さんがお話されていた
研究の道に入られた理由に感動しました。
もともと整形外科医として働かれていた山中さん。
発症すると悪くなるばかりの難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の患者、
事故で脊髄を損傷し体が動かなくなった人たちのことを考え、「なんとか治してあげたい」と思い詰めた。
その経験が、研究の道に自分を導いた
とのことです。

私もそういった熱い想いを持って
仕事に挑戦していきたいです。

看護プロ 小澤

2011年09月27日カテゴリー:医療全般