まず、最初にお電話をいただいたのは、お姉さんの橋詰恵さん。
現在、広島県在住で、夏頃に東京での就職を考えているとのこと。
これまでずっと急性期の病院で勤務されてきたので、23区内の少し大きめの総合病院を探して欲しいとのことでした。
東京は家賃が高いので、寮があることが必須条件と仰っていましたが、単身寮ではなく、家族寮が必要な事情があるとのこと。
聞けば、同じタイミングで上京する妹さんと、一緒に住む必要があるそうで、家族寮完備の病院に絞って、今回、就職先を探したいとのことだったのです。
さらに、よくよく話を聞いてみれば、妹さんも看護師で、その妹さんの職場も一緒に探して欲しいとのことでした。
お姉さんの恵さんによれば、二人で同じ家に住みたいが、職場は絶対に別々のところにしたいとのこと。
妹さんには、自分が勤務する病院から、そこそこ近いところで、日勤常勤として、働ける職場を探して欲しいとのことでした。
この看護師姉妹の恵さんと令子さん。
お二人とも広島在住で、これまでほとんど県外に出たことはないそうです。
元々、お姉さんの恵さんは、看護学校卒業を機に東京で働こうと思っていたそうですが、当時はお父様の猛反対で断念。
7年間、地元の総合病院2箇所で勤務されましたが、どうしても20代のうちに東京に来たいと考え、ちょうど仕事を辞めたばかりの妹さんを巻き込んで、お父様と再交渉。
大騒動の末、「妹と二人で一緒に住むなら」という条件付きでなんとか東京での就職が許可されたそうです。
ちなみに、妹さんの令子さんは、同じく看護師になって、地元の整形外科中心の病院で働いていたものの、この時、どうしても夜勤という勤務形態に身体が順応せず、体調を崩し、その病院を辞めたばかりという状況だったようです。
お二人それぞれの話を伺った上で、看護プロでは、条件にフィットする求人がないかどうか、お探しさせていただきました。
ただ、地価の高い23区内では、なかなか家族寮を備えている病院がなく、あっても、現在は埋まっていて、新たな入居は難しいというところがほとんどでした。
また、運良く家族寮が空いている急性期の病院が見つかってもその近くで、日勤常勤の病院がうまく見つからないなど、なかなかお二人にぴったりあてはまる求人が見つかりません。
そこで、看護プロでは、この状況を打開するため、妥協できるポイントがないかを、お二人とじっくりお話させていただきました。
お姉さんの恵さんは、それなりの規模の急性期病院で病棟勤務。妹さんの令子さんは、日勤常勤。また、お父様との約束で二人一緒に住むこと。
この3つの条件は絶対に妥協できないとのことでした。
これに対して、看護プロからご提案させていただいたのは、勤務先を東京23区に限ることなく、都心部へのアクセスが良い近隣のエリアにまで広げてはどうかということでした。
というのも、23区内という条件にこだわっていた恵さんの話をよくよく伺ううちに、23区内ではなく、むしろ東京よりの神奈川県の方が、お二人の生活にとって良いのではないかと思ったからです。
少し後で分かったことなのですが、そもそも、お姉さんの恵さんが、東京に引越しをしたいと思われたのは、丸の内や銀座、品川あたりにアクセスが良いところに住みたいと思われたのがキッカケだったようです。
恵さんは、実は学生時代からずっと趣味でダンスをされていたようで、このあたりのエリアに有名な教室があったり、月に何回かの頻度でイベントが開催されるとのこと。
ただ、このあたりのエリアであれば、都内の北部や西部よりも、横浜や川崎といった神奈川県の北部エリアの方が、アクセスは格段に良いといえるでしょう。
特に京浜東北線沿線の東京に近いところに住めば、丸の内、銀座、品川全ての駅に、乗り換えなし、30分以内で行くことができるのです。
お二人はずっと広島ということで、当然首都圏の土地勘がないため、そのあたりのことをじっくりと説明させていただき、最終的に都内に限らず、都心部にアクセスの良い近隣のエリアまで対象を広げることになりました。
その後、看護プロでは、総力を挙げて、お二人にフィットする勤務先をお探ししました。
その結果、お姉さんの恵さんは、川崎近辺の300床程度の急性期の病院。
妹さんの令子さんは、東京大田区にある小規模な個人病院で、日勤常勤として勤務されることになりました。
どちらの病院も京浜東北線沿線にあり、お二人の住まいも同じ沿線で探されたため、勤務先はもちろん、東京都心部へのアクセスも抜群です。
実は、都内23区にある病院という条件を外していただいたため、いくつか家族寮の用意をしてくれる病院もあったのですが、実際寮を見に行ったところ、少し古い建物が多かったため、それであれば自分達で探した物件に住んで、家族寮に関係なく良い病院を探した方が得策とお考えになったようです。
都内ではなくても、京浜東北線沿線であれば、家賃を抑えつつ、都心へのアクセスが確保できるため、少し家賃補助が厚めの病院に勤務すれば、家族寮がなくても大丈夫とお考えになったようです。
また、お二人とも広島在住ということで、気軽に何度も面談に来ることは、当然できませんでした。
そこで、看護プロでは何箇所かの病院の面談を2日にまとめ、1回来ていただくだけで、面談が終わるようにさせていただきました。
あまり頻繁に旅行に行くこともないということでしたので、新幹線の時間や、当日の移動手段のご案内、ホテルの場所などについても、アドバイスをさせていただきました。
面談は2日でそれぞれ数箇所の病院をまわっていただきましたが、後から聞いた話では、2日目の夜はお二人で観光をして、その翌日午前中に広島へ戻られたそうです。
早いもので、お二人の入職からもう1年ぐらい経ちますが、新しい生活にもすっかり慣れたそうです。
お姉さんの恵さんは、休日はダンス漬け、妹さんの令子さんは、思ったよりも今の病院が合っているとのことで、そろそろ夜勤にも復帰しようかと考えているようです。
お二人のご活躍、心よりお祈りしております。