8年前に出産を機に、残業の多かった急性期の病院を退職。
家庭と仕事の両立を考えると、比較的残業が少なく、就業環境が落ち着いている職場が良いと考え、家から近い、慢性期の病院に転職されました。
その後、今日までその慢性期の病院で仕事をされてきましたが、最近、お子様も小学校に入学され、少し子育ても落ち着いたことから、もう一度、急性期の病院に復帰したてみようかとお考えになっていらっしゃいました。
晴山加奈子(仮名)さんは、決して今の職場に大きな不満があるということではありませんでしたが、どうしても慢性期の病院の仕事は単調な部分があり、残り20年以上の看護師人生を考えると、このタイミングで、もう一度、自分のスキルを向上させる環境で仕事をする必要があるのではないか。
そのためには、急性期の病院に戻って仕事をするのが良いのではないかとお考えになったのです。
晴山加奈子(仮名)さんとしては、自分の年齢を考えると、新しいことを毎日覚える必要のある急性期の病院に復帰するには、今しかないのではないかとお考えでしたが、ただ一方で、8年ブランクがあることも気にされており、急性期の病院でも、少し環境がゆったりした、50床未満の病院が良いとお話されていました。
晴山加奈子(仮名)さんの転職理由は、伺っていてとても筋の通った話であり、看護プロとしても是非、もう一度急性期の病院に復帰するお手伝いができればと思いましたが、一点引っかかったのが、その復帰先は本当に50床未満の病院が良いのかということでした。
確かに大学病院のような超急性期の病院は、ブランクを抱えて復帰するには適さないかもしれませんが、だからといって50床未満の比較的小規模の病院が適しているとも言えないと思ったのです。
一概には言えませんが、小規模の病院は、教育にさける人員が不足している病院が多く、それなりに経験を積んだ方には良くても、経験に不安がある方には、大きな病院よりも厳しい環境であることも多いのです。
看護プロではそのあたりのことを晴山加奈子(仮名)さんとよく相談し、150床前後の研修体制の整った病院と、元々晴山加奈子(仮名)さんが考えていた50床前後の病院2箇所の計3箇所の病院の面談を設定させていただきました。
面談を通して、それぞれの患者層や病院の特性、中途採用者の研修体制などを確認し、結論としては少し忙しいかもしれないですが、150床前後の病院へ入職されることになりました。
入職から半年あまり経ちますが、急性期の雰囲気にもなれ、今でも元気でやっていらっしゃるようです。
50床の病院に行かれたとしても、うまくいったかもしれませんが、より確実なサポートができて良かったと思っています。