正看護師として、10年以上、大学病院、地元の総合病院に勤務されたのち、結婚。
出産とご主人の転勤に伴い、仕事を辞め、現在に至るまで、看護師としては、約5年間のブランクがある方でした。
この4月に再度ご主人の転勤で、九州から神奈川に引越しをされ、これを機に仕事に復帰したいということで、「看護プロ」にご相談をいただきました。
ご本人の状況は、上記にまとめた通りですが、このままでは対象となる先が多過ぎて具体的な検討が進まないため、絶対に譲れない条件を明確にし、対象を絞り込むことにしました。
まず注目すべきは、①と④についてです。
ご家庭の状況を聞くと、ご主人は仕事で帰りも遅く、ご実家も離れていて、お子様の面倒を見てくれる方は周りにいない。
一般の保育所を利用するには、経済的な負担も馬鹿にならないということでしたので、よくよくお話を伺うと、託児所が利用できることは絶対条件となるようです。
比較的就業条件が恵まれているという話を耳にされたようで、当初は、美容系のクリニックや、老人ホームでの看護職などにも興味があるというお話をされていましたが、託児所を備えたクリニックや老人ホームというのは一般的にはあまり多くありません。
ですので、自宅からの距離を勘案しながら、職場のタイプは、託児所のある病院ということで、絞り込みを行うことを提案し、対象となりそうな病院を、「看護プロ」でリストアップすることにしたのです。
続いて、その対象となりそうな12の病院に対し、ご本人と相談の上、「看護プロ」のスタッフが最新の求人状況を直接病院に確認し、情報を整理してご本人にお伝えしました。
そこで問題になったのが、託児所の利用条件です。
託児所というのは、設置されているからといって、職員なら誰でも利用できるというわけではありません。
地域によって傾向があるものの、
週40時間の勤務をこなす職員しか利用できない
夜勤をする職員しか利用できない
常勤の職員しか利用できない
と、様々な利用制限がつくことが多いのです。
ですから、「看護プロ」では求人状況の調査に加え、託児所の利用条件などを事前に確認し、ご本人へお伝えしました。
夜勤をする職員しか利用できない、
週で37時間以上の勤務時間をこなさなくてはならないという条件、または利用料が少し高いなど、色々な条件がありましたし、病院のWebサイトでは募集があるのに、確認すると実際には現在は求人がないという病院も多く、結果、その時点で対象となりそうな病院は4つに絞らたのです。
この候補となる病院は、それぞれ託児所の利用条件が異なることから、どこを選択するかによって、夜勤をやるやらないなど、働き方も変わってきます。
また、就業条件それぞれ異なります。
そのあたりのことをご家族と相談していただく一方、
「看護プロ」では、病院に対し、ブランクがある方へのフォローがしっかりしているかどうかなどといった点を確認して、ご本人にお伝えさせていただきました。
夜勤をやるかどうかを最後まで悩んでいらっしゃいましたが、夜勤がある病院と、ない病院の2つまで候補を絞り込み、両方の面談を受けにいったところ、就業条件や託児所の充実具合などを総合的に考えると、夜勤がある方の病院の方がいいということになり、そこでご就業されることとなりました。
特別なことをしているわけではありませんが、ご本人の話を聞きながら、希望に優先順位をつけ、それに合致する先をリストアップ。
また、そのリストに添って個人では聞きにくい情報を集め、適切な意思決定ができるようにサポートができたと思っております。
田口慶子(仮名)さんの末永いご活躍、心よりお祈りしております。